NIKKEIプラス1:おすすめのベルギービール

 

2008年4月12日(日)の日経新聞朝刊 別冊「NIKKEI プラス1」の1面、「何でもランキング」で「おすすめのベルギービール」が掲載されました。

堂々の1位は、当社小西酒造(株)輸入の「オルヴァル」。トラピスト・ビールの最高峰といわれる「オルヴァル」が、日本でのベルギービール人気 No.1に選ばれました。

2006年11月「オルヴァル」に関する朝日新聞の現地取材の記事もあわせてご覧下さい。
http://www.konishi.be/hotnews.php?news_id=58

なお、2位3位は、ともに当社輸入の「デュベル」と「ヒューガルデン・ホワイト」でした。

記事を掲載しましたのでご覧下さい。

「何でもランキング」
おすすめのベルギービール

醸造法や味、香りの種類の豊富さが特徴のベルギービール。通好みのものからビールが苦手な人でも飲みやすいフルーティーなものまで幅広く、日本でも消費量が伸びている。全国の主要百貨店が取り扱う銘柄のなかから、おすすめのものを専門家らに聞いた。

1位はボウリングのピンのような形のボトルの「オルヴァル」=写真中央。ベルギーで古くから造られてきた修道院醸造ビール(トラピストビール)のひとつで「他のどのビールにも似ていない」(滝沢さん)伝統の銘柄。19人中13人が5位以内に挙げた。

ホップの香りが豊かで上品な苦みがあり「ゆっくり時間をかけて飲むと、最初のフレッシュな味わいから香りが広がり、まろやかな味わいに変化していくのが分かる」(佐藤さん)。「長く貯蔵するほど風味が磨かれる」(田村さん)と、数年間の瓶内熟成をすすめる声もあった。

2位は現地の言葉で「悪魔」を意味する「デュベル」=写真左。「日本でもこの数年、販売量がものすごく伸びている」(三輪さん)そうで、スプーンですくって食べられるほどの豊かな泡が特徴。「泡までうまいとはまさにこのビール」(木村さん)との声も。

3位は「ヒューガルデン・ホワイト」=写真右。「非常にフルーティーで香りのある白ビール。初級者から上級者まで楽しめる」(榎本さん)と取扱店舗も多く「さわやかな味わいが春から夏にぴったり」(長沢さん)。一緒に食事を楽しむなら「魚介類やハーブの効いたサラダとの相性が抜群」(佐藤さん)だそうだ。

ビール離れが進み、ワインやカクテルなどに人気が集まる日本。3月下旬にベルギーを訪れた三輪さんは「ベルギーでも最近はビールが苦手な人向けのフルーツ系でアルコール度数が低いものの人気が出てきた」と話す。4位の「ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ」と10位の「ブーン・フランボワーズ」もビールの苦みを嫌う人におすすめ。ドゥシャスは「特有の酸味と果実のような甘さが赤ワインのよう。ビールの概念を変えてくれる」(坂本さん)という。

中世に修道僧が作ったのが始まりといわれるベルギービール。冷涼な気候でワイン醸造に適したブドウが採れなかったことなどから穀物を原料とするビールが造られるようになり、布教活動とともに各地に広がっていった。

現在、こうしたトラピスト醸造所は世界にわずか7カ所で、うち6カ所がベルギーにある。1位のオルヴァルのほか「濃厚なモルトの甘み、ドライフルーツにも似た香り、リッチなアルコール感が三位一体」(藤原さん)と評を集めた5位の「ロシュフォール10」、日本に古くから輸入されている6位の「シメイ・ブルー」もトラピストビールの代表格だ。

調査では主要百貨店で扱いのないビールについてもおすすめを聞いた。最も多く名があがったのは「セゾンデュポン」。「さわやかな香りと苦みがあり、太陽の下で飲みたい」(中井さん)との声があった。「香り、甘み、苦み、コクとあらゆる要素がまとまっている」(坂本さん)という「ボンヴー」や、アルコール度数12%の濃厚な「マルール12」もあがった。


個性引き出すグラスも魅力

味や香りだけでなく、瓶の王冠やコースター、グラスのデザインが銘柄ごとに異なるのもベルギービールの魅力。各醸造所は泡立ちや香りなどの個性を最も引き出せるよう、独自のグラスもつくっている。

オルヴァルのような聖杯の形を模したものは修道院で造られる銘柄に多く、香りを楽しむために飲み口が広い。一方、チューリップ型をしたデュベル専用グラスの底には小さなキズが付けてあり、ここから細かい泡がきれいに立ち上る。

ランク外だが「パウエルクワック」の専用グラスは、馬に乗りながらでも飲めるようにとひょうたん型のグラスを木の台が支えるユニークなもの。「ベルギーのビアカフェでは注文した人が持ち帰らないよう、保証として片方の靴を預かるところもあるほど」(佐藤さん)の人気だそうだ。


1 オルヴァル  520
独特の苦みとホップのさわやかな香りが持ち味。食前酒としても最適(1)6.2(2)630円

2 デュベル  450
スパイシーな香りがホップの苦みと調和。キレがよく、食中や食後にも(1)8.5(2)525円

3 ヒューガルデン・ホワイト  420
さわやかな酸味があり、飽きのこない味。ホワイトビールの代表格(1)4.9(2)397円

4 ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ  270
オーク樽の熟成による酸味と甘みのバランスが良い赤ワインのようなレッドビール(1)6.2(2)562円

5 ロシュフォール10  255
熟した果実のような甘みと濃厚な味わいが特徴。ゆったりしたい時に(1)11.3(2)840円

6 シメイ・ブルー  200
1948年にクリスマスビールとして登場して定着。さわやかな香りとコクが特徴(1)9.0(2)473円

7 カンティヨン・グース  185
片手にビールを持った小便小僧のラベルが目印。強い酸味がクセになる味(1)5.0(2)735円※

8 グーデン・カルロス・トリプル  175
香り、甘み、苦みのバランスがよく、コストパフォーマンスが高い(1)9.0(2)551円

9 ローデンバッハ・グランクリュ  145
熟成期間が長く、酸味が強い。甘酸っぱさが後味に残るレッドビール(1)6.5(2)735円

10 ブーン・フランボワーズ  135
ピンク色と細かな泡立ちが美しく、シャンパンのような果実の甘さ(1)6.2(2)800円※

(注) (1)アルコール度数、%(2)正規輸入代理店の希望小売価格(4月11日現在)。容量は330ミリリットル(※は375ミリリットル)

【調査方法】 全国14の主要百貨店が取り扱う66銘柄から専門家らにおすすめの銘柄を5つ、順位付けして挙げてもらい得点化した。選者は次の通り(敬称略、50音順。「」内はビアカフェなどの店名)。 相原恭子(作家)▽岩田慶一郎(クイーンズ伊勢丹)▽榎本真城(成城石井)▽小田良司(日本地ビール協会)▽木岡圭介(「きおか」)▽岸谷光治(小西酒造)▽木村俊彦(伊丹酒類販売)▽坂本裕恒(「ベルゴ」)▽佐藤ひとみ(ベルギービール広報センター)▽菅原亮平(M’s Kitchen)▽高野幹也(「シロナマAgoo」)▽滝沢健二(ブラッセルズ)▽田村功(ビール評論家)▽中井深(中井レストラン企画)▽長沢篤(「アントワープセントラル」)▽原田延彰(「シャンドゥソレイユ」)▽藤原ヒロユキ(イラストレーター)▽三輪一記(サイト「ベルギービールJapan」)▽渡辺純(フリーライター)

Back